耐震偽装に巻き込まれないために

昨年末から世間を騒がせている「耐震強度偽装問題」。これだけ大量の悪意をもって作られた“欠陥住宅”が販売されていたことに衝撃が走りました。私たち消費者とマイホームを供給する業者との間の信頼関係は、土台から大きく揺さぶられることになりました。

耐震偽装だけではないさまざまなトラブル

何千万円もするマイホームは、多くの方々にとって人生最大の買い物です。家族の夢をかなえる場所、思い出が作られる場所でもあります。また、多額の住宅ローンを抱え、家計を何とかやりくりしながら返済しているかもしれません。こんなにさまざまな思いの詰まったマイホームが耐震強度の偽装された物件だとわかったら、そのショックは計り知れません。

私たちのように家計の相談を受けている者にも、いわゆる“欠陥住宅”をつかんでしまった方からの相談があります。「それほど築年数がたっていないマンションなのに雨漏りがする」「床下をのぞいたら基礎から家が浮いている」などなど。今回の事件のように悪意をもって法令が守られなかったために被害を受けた方だけでなく、日本中には大小さまざまなトラブルを抱えた方が多くいるのです。

誰もが、こうしたトラブルには巻き込まれたくないはずです。では、私たちはどうやってマイホームを選べばいいのでしょうか?

安心のマイホームを手に入れるためには?

なにはともあれ、安心できる構造、施工の家を選ぶことが第一です。ただ、残念ながら私たち素人が建物を見て構造などをチェックすることは不可能ですし、大手のハウスメーカーやディベロッパーだからといっても安心できる訳ではありません。

【1】複数の物件を比較検討する
イメージ通常はパンフレットなどを比較したり、モデルルームを見学したりして物件を選ぶはず。きれいな写真を見ていると魅力的なデザインや設備に目が行きがちですが、建物の構造が最も重要なポイントです。なぜなら、外観や室内の設備などは後から変えることができますが、構造は建て直すしか手がありません。構造に対してどのような考え方をもって建てているのか比較しましょう。少なくとも1つの物件だけ見て「ひと目ぼれ」しないようにしてください。できるだけ多くの物件を見て比較しましょう。

【2】第三者の専門家に見てもらう
お金はかかりますが、第三者の専門家に見てもらう方が安心できます。建物のチェックをしている不動産コンサルタントも増えてきました。専門家の中には図面や建物のチェックだけでなく、建築中の現場立ち会い、耐震診断までしてくれる方もいます。会社ごとに依頼する事項によって異なりますが数万円~数十万円かかります。

2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品確法)」に基づいた「住宅性能表示制度」を利用するのも手です。国土交通大臣から指定された「指定住宅性能評価機関(2005年12月28日現在109機関)」が住宅を評価してくれます。地震などに対する強さなど9つの分野に対して1~3等級の評価がなされます。費用も戸建であれば数万円~20万円程度でできるようです。

指定住宅性能評価機関リスト
住宅性能評価機関等連絡協議会
【3】保証つきの住宅を選ぶ
イメージこのように私たちがさまざまな手を尽くしていくら用心しても、今回のような事件に巻き込まれることをゼロにすることはできません。専門家の方が注意してチェックしても100%ではありませんし、保証をしてくれるわけでもありません。

それでも欠陥が見つかったときのことを考えると、そのリスクを「保険」で担保することが理想です。こうした保険として機能するのが、住宅保証機構や住宅あんしん保証などが行っている保証制度です。

もともと業者には住宅品確法によって10年の瑕疵担保責任が課せられています。ところが、購入後10年の間に業者が倒産してしまえば意味がありません。そこで、こうした瑕疵担保責任が確実に履行されるよう保険でサポートしてくれるのがこの保証制度です。

ただし、この制度は購入者が自分で加入するのではなく、業者が任意で加入するものです。先日の新聞報道で「住宅のチェックに保険を活用」とあったのは、この制度を強制的に利用させようというものでした。現状では任意加入ですから、住宅を購入する際には保証制度を利用している業者かどうか確認してみましょう。中古住宅でも利用できる制度もあります。

住宅保証機構
住宅あんしん保証
また、耐震性など建物の構造に不安があれば地震保険には加入したいところです。耐震強度偽装を避けるという意味では役に立ちませんが、いい機会ですから現在ご加入の火災保険を確認してみましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることは* が付いている欄は必須項目です *

*