ハザードマップを活用しよう!

2014年8月、広島で大規模な土砂災害が発生し74名もの尊い命が失われたのは記憶に新しいところです。追い打ちをかけるように9月には御嶽山が突然噴火。2014年10月3日現在で登山者47名の死亡が確認され、いまだに安否不明者が16名。戦後最悪の火山災害となりました。ご冥福をお祈りいたします。

3年前の東日本大震災の記憶も新しい中、このような大規模な自然災害が相次いでいます。自然災害が起きてしまうのは避けようのないことですが、少しでも自分たちの安全を守るためにできることがあります。市区町村が作成し、公開しているハザードマップを活用することです。
まずは自分の住んでいる地域のハザードマップを確認しよう

広島を襲った土砂災害や、御嶽山の噴火も、過去同じような災害が発生したことのある地域でした。多くの災害はこうした過去に同じような災害が発生した履歴のある地域で発生しています。こうした災害の履歴をもとに、自然災害による被害を予測し、その被害が発生する範囲や程度などを地図にしたものがハザードマップです。

ハザードマップは各市区町村で作成され、公開されています。市区町村役場に行けばハザードマップを見ることができますが、一番早い方法がインターネットで検索することです。全国で公開されているハザードマップが一覧できるようにポータルサイトを国土交通省が作ってくれています。まずは自分の住んでいる地域にはどのようなハザードマップが公開されているのか、調べてみましょう。
ハザードマップには6種類ある

市区町村が作成?公開しているハザードマップには、洪水、内水、高潮、津波、土砂災害、火山の6つの災害に対するものがあります。そもそも内陸にある市区町村が高潮や津波の被害に遭うことはないでしょう。存在しない危険についてのハザードマップは作成されませんが、その地域に実情に合わせたハザードマップが作成されています。サイトでは各種ハザードマップが公開されている市区町村がわかるように色分けして表示されます。

またこれら6種類のハザードマップ以外にも地震災害?危険度マップを作成している自治体もあります。

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ハザードマップが効果を発揮した実践例

こうしたハザードマップで、想定される災害の規模を知り、避難場所や避難経路について確認することで、被害を最小化することもできるでしょう。日本で初めてハザードマップが実践に生かされた例が2000年の有珠山の噴火です。

有珠山が噴火する前々日の緊急火山情報を受け、周辺3市町は専門家の助言を受けながら避難勧告発令、避難誘導、避難所開設など迅速な対応を行いました。そのおかげで噴火前には1万人余りの事前避難が完了し1人の死傷者を出すこともありませんでした。

このときに活用されたのが1995年に全戸配布された「有珠山火山防災マップ」。科学的知見を集積した各災害の種類ごとのマップはもちろんのこと、噴火の履歴、噴火の前兆、火山情報などが掲載されていました。このハザードマップを基本として、避難が行われたのでした。
予測ができればハザードマップは機能するが…

このように災害の予兆をうまくとらえ、ハザードマップを有効に活用し人命が救われた例もあります。こうした予兆は気象庁が主に観測して発表しています。台風や局所的な大雨などは技術の進歩により精度がどんどん上がっていますが、広島の土砂災害の際には残念ながら大幅に予測がはずれてしましました。

火山の予兆も気象庁が噴火警報?予報を発表しています。噴火の警戒レベルを1(平常)~5(避難)の5段階で発表しています。御嶽山の噴火の際には警戒レベルが1(平常)でした。噴火の後に3(入山規制)まで引き上げました。火山性微動が急増していたことが報道されていますが、予兆が発表されない中での災害だったわけです。

ハザードマップがあれば安心ということではなく、予測や予兆とセットで機能するとも言えるのです。
ハザードマップを活用し自分たちの命を守ろう

水害が発生しやすい地域は地名でわかるともいいますが、最近ではその地名も変わっていることも多く、地名では判断できないケースが増えています。ところがハザードマップを見れば、災害が発生しやすい地域がわかるわけですから、そこに住まない、行かないという判断もできるはずです。また、いざ災害が起きたときのために避難場所や避難経路を確認しておくことは非常に重要なことです。

ただ、災害の危険が高い地域なのにハザードマップを作成できていない地域もあります。行政の怠慢とみることもできますが、災害の危険が高いと判断されてしまうと、その地域の不動産価値が下がってしまうと地域住民から反対されてしまうこともあるからです。すでに住んでいる人たちにとっては、自分の財産をおびやかす話でもあるのです。

とはいえ、多くの人の命を左右する大切なハザードマップですから早急に作成を進めてほしいものです。一方で私たちは作成されたハザードマップを活用して自分たちの命を守っていきたいところですね。

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